牧野植物園展示館ーまるで植物のよう

高知県立植物園には
植物がたくさん植えられた緑の中に
記念館・展示館と温室が建っています
温室の建物ははガラス張りなのですが
この9mの塔が入り口にあります
植物をあらわす素敵な抽象空間体験ができます
植物が光を求めることを理解するとともに

見学当日は小雨でした
記念館と展示館は
植物に必要な水と光をデザインされているので
雨の日というのも良かったです
ところどころにある竪樋から落ちる雨水
屋根の形状からどこで水を落とすかという問題を
シンプルに水盤に落とすデザインに日本の伝統を感じます
またどこまで屋根を掛けるかも
相当考えられただろうということも

私のお気に入りの場所は
展示館の一番低い部分にあるイベントホールです
この光の漏れ方を見ていると
シダ植物の下に自分がいるように感じてきます

棟と両サイドの軒との距離をかえながらの馬蹄形の建物
屋根がつくられその中に空間が入っているのですが
距離が短い場合は集成材の梁をそのままかけられ
距離が長い場合はトラスが組まれています
この構造自体も植物をモスようだと思いました
わかりやすくすっきりとした空間は心が安定します

東京の設計事務所在職時に
設計に携らせていただいた温泉館の梁を思い出しました
あらためて空間のデザインて楽しいなと思う建築です
竣工から時間を経ても美しくたもたれているのも魅力です