森を知ろう 森の人 四手井綱英の90年

『森の人-四手井綱英の90年』(森まゆみ著)
農業とは異なり、林業というものは非常に時間がかかる産業です。木を植えてから育ちきるまでに何十年、時にはそれ以上かかるため、林業は日々の収穫を目的とする農業とは大きく異なるものです。この本を読んだ理由は、日本の国土の約65%が森林で覆われているという国の今の現状を深く知りたいと思ったからです。
この本で紹介している四手井綱英氏は、里山という概念を発見し、さらに森林生態学という新しい学問の基盤を築いた方です。その生涯を通じて、森や人間の暮らしに密接に関わりながら、持続可能な森林の管理や利用について発信を続けてこられました。
では、今の私にできることは何でしょうか。
たとえば、木材を使った建物をできるだけ長く大切に使い続けること。それは、新たな木材を無駄に消費するのを抑えることにつながります。また、森の大切さを意識しながら日々の暮らしの中で自然と共存する方法を考えることも、私たちに求められていることではないでしょうか。