家を買う前に 暇と退屈の倫理学

『暇と退屈の倫理学』著・國分功一郎
「暇」や「退屈」について、そして「動き回ること」や「消費すること」について、時々私は考えていました
そんなときにこの本を手に取ったのです
この本は、現代社会における暇や退屈について深く掘り下げ、私たちの生活の中でそれらがどのように関わっているのかを考察しています
コロナの中、私たちの行動には制限がかけられていることが多く、自由に過ごす時間が限られつつあります
この状況で、私たちが「暇」や「退屈」についてどう向き合うべきかを考えることが、非常に重要だと感じます
本書の中から、いくつか印象に残った言葉を抜粋します
「私たちはパンだけでなく、バラも求めるべきだ。生きることはバラで飾られなければならない。」という言葉。これは、物質的な充足だけではなく、精神的・感覚的な豊かさが必要だというメッセージです。
「遊動生活を維持することが困難になったために、やむを得ず定住化したのだ」という視点も面白いです。つまり、人間は昔、自由に移動しながら暮らしていたが、生活の安定を求めるあまり、定住するようになったという考え方です。
さらに、「定住によって人間は、退屈を回避する必要に迫られるようになった」という主張も興味深いです。定住生活が進む中で、退屈という問題が現れるようになり、それにどう向き合うかが重要になったというわけです。そして、「人々は浪費家ではなく、消費者になることを強いられている」という指摘もあり、現代人がどのように消費をしているのかについて深く考えさせられます。
ぜひ読んでみてください。