久地の家:the first line
the first line
手をうごかし
体をうごかし
描くことをはじめる
やさしくて美しい姿
自分と自然のあいだに
これから住む家の間取りを考えたり
その場に立ち窓からの風景をみたり
建物をこわして元の姿を確認したり
そんな体験をしていると
ふわっと湧き上がってくる
自分たちを包んでくれる一本のラインが
手をうごかし
体をうごかし
描くことをはじめる
やさしくて美しい姿
自分と自然のあいだに
これから住む家の間取りを考えたり
その場に立ち窓からの風景をみたり
建物をこわして元の姿を確認したり
そんな体験をしていると
ふわっと湧き上がってくる
自分たちを包んでくれる一本のラインが
約70坪の古民家を購入された若いご夫婦の、新しい生活拠点として計画された住まいです。
自然にかこまれた環境をウチとりこむように、窓からも山や庭の景色、鳥の声を感じられるよう設計。
30坪はフルリノベーションで断熱・気密化を行い、大きなワンルームです。
LDKを中心に回遊できる動線を確保。天井高や家具配置の変化により、空間にリズムをつくります。
ヒノキの羽目板の曲線は家全体に柔らかさと広がりを与えています。
既存の構造材を活かしながら、新しい生活に合わせて描かれたラインが、自然とのつながりを生み出しています。
▼▼▼この建築のプロセスを見る
※完成写真はページ下部に掲載しています。
スクロールしてご覧ください。
自然に恵まれた地域の中古住宅を改装し
キッチンの窓からも山や庭の景色・鳥の声などを感じられるように計画
光と風、音を取り込むことで、日常に自然の気配が溶け込む暮らしを実現している
母屋と離れがつながっていることを活かしてLDKを中心に回遊できる動線で構成
天井高の変化や家具配置によって空間にリズムを生み
家全体に「つながり」と「動き」を感じさせる住まいとしている
ヒノキの羽目板の曲線や既存梁を生かした天井のラインなど
縦横に広がるデザインが特徴
既存の開口部や構造材を活かし空間の軸をつくり
これからの暮らしに合わせて新しいラインを描ける家とした
リズム1|ひのきの天井板の木目とはば
リズム2|カリンパ無塗装の床板の木目とはば
リズム3|既存 床根太のピッチ 475
リズム4|既存 柱のピッチ 950
リズム5|杉板の外壁木目とはば
中古住宅を探すのと同時に
内見をお願いしていた工務店に工事を断られ
その工務店さんの営業さんの紹介で
事務所にいらっしゃいました
工務店さんと工事を考えていた方に
設計事務所がなんであるかを説明するのも小難しいので
私の頭の中がわかるように
現地にこの家に対して思いつく大切なことを
30分ぐらいはなして帰りました
まず環境として
隣の敷地を購入することまでおすすめしました
現地見学後
しばらく期間をあけて
設計料についてのご質問をいただき
概算の設計料をお伝えして
設計のご依頼をいただきました
家にとっての設計の必要性を理解していただいたのだと思います
基本設計に入る前に設計依頼書を書いていただきます
レフトハンズでは本契約は基本設計後に
基本設計期間は4か月てゆっくりと
現時点でのおおまかな家にたいする考え方を
最初にヒアリングさせていただきます
改築するべき部分を理解しながら
要望を引き出しながら整理していくことに
家の使い方や大きなゾーニング案を
7案提出
差異によって理解を進めていきます
それぞれの案に意見を求めます
構造体を見せる部分はどうするか
どのくらいの変更がいるのか
窓から見える遠くの自然や
お庭にある近くの自然を感じながら
家の中でも自然を感じられる暮らしができるようにと
基本設計を進めていきました
基本設計で改築に必要な要素と
平面図・立面図・断面図・仕上げから
概算予算を提出して計画をさらにすすめていくことに
内側については展開図で
外側については立面図で
空間の構造については断面図と構造図で
詳細について検討をはじめます
改築の場合は現地の状態により
改装部位も変わってきます
外部の板金のさびと外壁材の耐用年数が気になり
取り替えることに
家の規模が大きいので
全てを完全に再生することは無理なので
一部はDIYできるように計画していきます
解体はお施主さんで工事できるところなので
解体をはじめられました
お施主さんは広島の大手の家具メーカーに
お勤めで
すでに購入された
ダイニングテーブル・ソファーから
イメージする空間をつくります
キッチンの窓からみる自然の風景を想像しながら
設計は進めていきました
設計のはじまりは春の終わりでしたが
もうそろそろ冬がやってくることに
初夏から6か月の設計期間が終了
このプロジェクトの総意を図面にして
年明けに工務店にお渡しします
施主の方にほぼ毎回お願いしているのですが
設計図書の表紙に
皆さまの左手の写真をのせさせていただいています
つくり手に住む方がわかるように
物を手にした写真は
はじめてのような気がします
見積の仕方も選ぶことができます
業者さんの選定を一任していただくことが多いですが
ご要望の工務店さんがおられれば見積依頼できます
今回は私が推薦した工務店さんに
見積図面まずはお渡ししてその後現場にて
各職方さんに現調をしていただきます
質問および提案に私が答えていきます
今回は大工・給排水・電気・板金について
後日雪の日
広島市営の浄化槽の設置について現地にて打ち合わせ
図面通りに設置していただけることに
現在広島市は浄化槽の補助金はなくなり
分担金30万円を支払うと
宅地内に条件が合えば浄化槽を設置していただけます
内部はお施主さんによる解体工事が進んでいます
見積を工務店に依頼してから3か月
まずはお施主さんのご要望を全部含めた設計図書で
見積を依頼して
その後予算と工事内容のすり合わせに時間をかけました
自分たちできることの解体・廃材処分は
見積期間中にお施主さんのほうで行われました
解体するといろんなことがわかります
土壁も土と藁でできているのかなと思っていましたが
いざ壊すと下地の竹を組む部分はビニールでした
また前持ち主が家を大切に思い
お金をかけてしまっていることも
小屋裏・床下の金物の数でわかります
足場を設置して
GWは施主による解体工事の仕上げでした
解体途中に水道管を壊したとのこと
工務店に電話して
止水してもらうことに
山水の流れは止められないので
パイプ断水機をつかって止水
もともと効いてなかった止水栓を取り換えて
工事用の水道を設置
大工さんはまず建物のレベルだしをして
柱の建てりを見ていきます
古い建物がまっすぐたっていることは
めったにないと
最近思い知らされています
どのくらいのゆがみがあるのか確認しておかないと
改装を行わない部屋はべニアで養生して
いよいよ工事開始です
2部屋あった2階を間仕切り壁を解体しました
柱を残す選択もありましたが
柱の数を減らして梁で構造補強
2階は間取りの変更と
床の下地合板までが工事範囲
既存の梁のレベルがバラバラなので
梁うえで合板下地でレベル調整
壁は合板を貼って
バランスよく耐力壁を配置しています
2階の床のレベルが一番下がっていた場所は
通し柱なので取り替えることができないので
両サイドから柱で補強
構造の補強と間取りを両立させる解決方法を
施主を含め
施工者・大工・設計者で考えて進めていきます
この家を一番最初に見た時に
一番に欲しかったつながり
(家の間取りがどうなろうとも)
玄関設置する小窓
その窓からリビング越しに見える景色
解体が進み
予算調整で間取り変更したときに
つくることになった窓
上部はソトとつながり
下部はウチとつながる
1から2階をつなぐ素敵な開口に見えたので
お施主さんに提案
光を楽しむ小窓として採用されました
誰よりも大工さんが一番悩んでます
建物の水平・垂直問題
既存の構造躯体が
建った時からまたは経年変化等により
まっすぐ建っていることは皆無
構造体が主旋律にあわせリズムをきざむ下地工事が
竣工時には見えなくなりますが
私はたまらなく好きです
下地時点でできあがりが想定できます
床下地工事
床の傾きを直すため
ピッチは合板を貼るためのもの
できるだけ下地を切断しないように
照明器具の配置を調整します
透湿防水シートの上
外壁の杉材を貼るための下地工事
調理用のラップにもいろんな種類があるように
透湿防水シートも種類があります
外壁下地の胴縁は空気が上に抜けていくように
少しの隙間を全体に持たせてもらいました
今回の変わりだね
天井を高くとる部屋
見せなくてよかった小屋組みに
垂直をださなくてはいけません
小屋組みの黒色と下地補強の木が
現代アートさながら美しい
隠れてしまいますが
改装前
お風呂の点検口から小屋裏をのぞくと
横切る梁もなく大きな空間が広がっていました
その広がりをリビングに取り込むことに
曲線の天井
現場で寸法が出せるように
図面に詳細の寸法を書き込みました
補強もかねた合板下地に
大工さんと現場監督さんが
原寸で図面を書いてくださいました
ヒノキの羽目板を貼って仕上げます
家を構成する床・壁・天井のなかで
天井工事が一番を空間を感じます
家に建具を合わせるか 注文
建具に家を合わせるか 既製品
どちらの選択もできますが
家の表情は随分と変わってきます
階段にあがる部分の建具です
空間を有効に使えるように引き戸を選択
(設計図書:平面図)
枠をどのようにつくるか
どのように見せたいかを設計時点で決めておきます
上吊りのアウトセットの引き戸
壁がない部分なので
上枠は突きとめ
壁のおさまりはボードしゃくりを入れます
(設計図:建具詳細図)
設計時点では反映できない数字を
現場ですべておさえて書かれる施工図
空間の細部が決まります
現場監督さんが書かれることが多いです
(施工図)
監理者として施工図のチェックと
お施主さんの意向ももう一度チェックします
チェックが終わったら
枠を加工してもらいます
建具枠の材料にどの木材を使うかでも金額は変わります
今回はベイツガ材
加工図のみを大工さんが書かれることもあります
(枠加工図)
無垢板で厚さ15のものを貼ることは
設計時に決めていましたが
実際施工する場所で
長めのサンプルを貸し出してもらって決定
お風呂を下から半分がユニットになっている
ハーフユニットバスを設置することになったので
壁はタイルで概算見積をして契約
サンプルだけではわかりにくく
お施主さんは出張の予定にあわせて
大阪・福岡ショールームに出かけられて
表情を確認されて決定
杉樹皮を固めたボード
仕上げはいつでも始められる状態
このままでも
土壁との相性が良さそうだったので選択
クロス施工する部分の下地
フォレストボードで施工の予定でしたが
試しにクロス張りしていただくと
下地を拾って一部でこぼこになるということで
クロス部分はピシッと仕上げたいので
合板に紙が貼ってあるものに決定
(石こうボードを使わないことは事前に決定)
杉の赤身で加工してもらった羽目板
無塗装仕上げの予定
材の厚さ等をまして耐久性を上げることを選択

ダイニングキッチンに

既存天井をのこして仕上げ







南側外観 元の玄関がある
外壁下で気密層をつくる
新たなメイン玄関
玄関横の多目的スペース
ダイニングリビング
キッチンと収納を結ぶ
特注で頼むキッチン(松岡製作所)
廊下の奥に多目的スペース
リビングに窓から光差し込む
曲線で天井を描く
動き回れる一部屋空間
二階の古い梁を見る
セルフリノベーション予定の2階部屋