diary2060115 色のふしぎ
お正月の雪の白銀世界の広島を後に
年はじめは九州熊本へのドライブ旅
旅のはじまりの地、下関の街角で一篇の詩に出会った
金子みすゞの言葉だった
わたしは不思議でたまらない
黒い雲から降る雨が
銀に光っていることがわたしは不思議でたまらない
青いクワの葉食べている
蚕が白くなることがわたしは不思議でたまらない
たれもいじらぬ夕顔が
一人でパラリと開くのがわたしは不思議でたまらない
たれに聞いても笑ってて
あたりまえだということが
この詩を読んで旅をしていると
もともと自然に備わっている色に敏感になってしまいました
よくよく観察すると必ず、山や木が背景にあることに気づく
新年の冷たい空気のなかで見るひときわ鮮やか色だった
初雪の白
霧島連山・大浪池の深いブルー
山越え道から見る 木々の緑のカーペット
八女・星野茶の茶葉ひきたての緑
北原白秋記念館で目にしたザボンのやわらかな黄色
日本の建築やまちは かつては土や木、石といった素材の色によって成り立っていた
とくに木の家は、時間とともに色を深め自然に溶け合ってきた
色は装飾ではなく、環境からの素材の結果だったと言える
では、現代のまちはどうだろう
なにが優先されて色が氾濫しているのだろう
素材の色を生かす料理のように無理につくらない
日本のまちに、本来ふさわしいあり方はどんなものであろう
色について考えることは
その街の背景となる自然に目を向けることでもある
自然に出会うとは、遠くへ出かけることではなく、
日常のまちの色と背景にある木と山に気づくことから始まるのかもしれない