大黒柱のある家 木造住宅と柱の役割

日本の木造住宅の多くは、今もなお梁と柱を組み合わせた「在来工法」で建てられています
しかし、家の中に柱が見えている住まいはどれほど残っているのでしょうか?
かつては床柱や大黒柱といった、特別な意味を持つ柱が存在しました
「大黒柱」は、家を支えるだけでなく、家族の中心的な存在としての象徴でもありました
日本語で神様の数え方が「一柱、二柱」となっているのも、柱に神が宿るという信仰からきています
大黒柱が家を守るという考え方も、そうした信仰に由来するものです
しかし、最近では大黒柱のある家が少なくなり、数値で構造計算された強度が家を支えるようになりました
耐震等級や構造計算といった「見えない安心」が主流となる中で
「見える柱」が減っていくことを、私たちはどう捉えればよいのでしょうか
伝統的な日本家屋と、現代の住まいの在り方
どちらが良い、悪いではなく、それぞれの良さを生かしながら
住まいのあり方を考えていくことが大切なのかもしれません