廊下は本当に必要? 家づくりと移動空間

家の中で移動する空間といえば、玄関や廊下、階段などが思い浮かびます
私がプランニングの際に気を使っているのは、ただ長く暗い廊下を作らないことです
施主にお願いされない限り、日本の家の大きさから考えて、廊下を作ると部屋の面積を削ることになります
特に、リビングを中心とした間取りでは廊下を減らして生活空間を広く取ることが可能です
大きなアメリカの映画に出てくるような家では、個室ごとの独立性が求められ、長い廊下が機能的に配置されることがありますが、日本の家では部屋同士のつながりを大切にする設計のほうが合理的です
廊下をなくしても動線を快適にする工夫としては、リビングを通って各部屋へ行く間取りにしたり、回遊動線を採用して家の中の移動がスムーズになるようにすることが考えられます
また、窓や吹き抜けを活用して明るく開放的な空間を確保することも重要です
家づくりでは、ただ移動するだけの空間(廊下)を減らし、居心地の良いスペースを増やすことが大切です
廊下の代わりに広がったリビングやダイニングが、家族のコミュニケーションを深める場になるかもしれません