家づくりの基本! 空気の流れを設計する
家を建てるとき、空気の流れ を考えていますか?
住宅の快適性は、空気の流れ=換気・通風 に大きく左右されます
日本は四季があり、湿度の高い時期もあれば乾燥する時期もあります
住み心地の良い家にするために、空気の流れは3つの視点 で考えます
①室内の空気の流れ
自然の風を生かすために、開口部を適切に配置 することが重要です
✔ 部屋には二方向以上に窓を設ける
✔ 家全体でも空気が流れるように廊下や階段に開口を設ける
また、窓を閉めたときは換気扇 の力を利用します
現在の住宅では、24時間換気システム が義務化されており
1時間で部屋の半分の空気が入れ替わる設計になっています
➁床下の空気の流れ
昔の日本の家は、石の上に柱を建てていた ため、床下は完全に外部とつながっていました
しかし、現在の住宅は基礎がコンクリートになり、床下の空気がこもりやすい 状態です
床下の換気には、
✔ 基礎断熱工法(床下を室内とみなす)
✔ 床断熱工法(床下を外部とみなす)
の2つの方法があり、それぞれに適した設計が求められます
湿気がたまるとシロアリや腐朽菌の原因になるため、換気計画は慎重に行うべきです
➂外壁・屋根・小屋裏の空気の流れ
外壁や屋根の内部で発生する湿気を適切に排出することが、結露の防止 に繋がります
✔ 外壁の下地に通気胴縁 を設け、空気の通り道をつくる
✔ 軒の換気口や屋根のスリットを活用し、屋根裏の空気を排出する
✔ 断熱材の質にこだわるだけでなく、湿気を通すシートを施工する
特に、屋根の形によって小屋裏の換気方法が異なる ため、設計時にしっかりと計画することが大切です
まとめ
家づくりでは、室内・床下・外壁・屋根の空気の流れを考えることが
快適な住まいのポイントになります
通気を確保することで、湿気や結露を防ぎ、家の寿命を延ばすことにもつながります
「この家はどのように空気が流れるのか?」
そんな視点で住宅を見てみると、新たな発見があるかもしれません