家の形(屋根から)

民家の改築の仕事が続いて
家の形が
平屋で軒がしっかり出ているので
安心して家の内部と外には思いを巡らせていました
最近屋根について考えることはほぼ0でした

現在設計段階の家は
広島市内に建っていて2階建てで入母屋の屋根がかかってます
入母屋家形埴輪のように1階と2階の部分に下屋根があります
屋根の葺き替えに伴い下屋根をとることになりました
* * *
入母屋は
寄棟(四周に軒)と
切妻(妻側換気)と
屋根の良いところを合わせた形

素材などの外観のイメージを膨らませるために
現場をまわりながら郊外をドライブすることに
車を走らせながら
どこからか
入母屋ラインというのが存在していることに気づきました
入母屋家には必ず下屋根・庇がついていることも

広島市内に新しく建つ家は
寄棟・切妻・片流れなどの形が多く
敷地の状況によって軒もでていません
また2階まで壁がすくっと立ちあがっています
余分なものをつける=現在お金がかかるの考え方もあるのかな

昨年の夏
京都大学総合博物館で家形埴輪を見た時は
昔から屋根の形は変わらないのだなーと写真におさめていましたが
すべての埴輪に下屋根といわないまでも
スカートのように庇がでていることに注目していませんでした
(ネズミかえしかも)
自然素材だけで家をつくっていた時の形は
軒が出ていて腰の部分に庇がついている
西洋化する前の日本はすべてこの形だったに違いない
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現在耐久性のある素材がでてきて
家の形を考えるとき
外壁を守る軒や庇を必要としないのだろうか
素材の強度は設計士にはつくれないので
せめて家の形で
家を長持ちできるように考えていきたい