つくるでなくととのえる|木の家と環境を守るリノベーション
設計の仕事というと「新しい家を設計する」
イメージが強いかもしれません
今の時代 私たちが大切にしたいのは
「つくる」こと以上に「ととのえる」という視点です
すでにある空間、古い住宅やビルを生かし
そこにもう一度命を吹き込むこと
それはまちの景色を守りながら未来へつなげる仕事でもあります
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たとえば古い和室
畳を新しく 障子を張り替えるだけでも
空気が澄んだように感じられます
耐震補強や断熱改修を加えれば
古い建物は「弱点を抱えた空間」から
「長く住み続けられる家」へと姿を変えます
家や部屋がととのへば
暮らし全体をおだやかな時間が流れます
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もう一つ大切にしていきたいのは
建物を再生するときに「環境をととのえる」ことです
山には将来使われるだろうと植えられた使い時の木が多くあります
それを必要な分だけ活用することは
資源を循環させ、森を健やかに保つ手助けになります
荒れた山林をそのまま放置すれば
土砂災害や生態系の乱れを引き起こすこともあります
木を建築に取り入れることは、
山や地域の環境をととのえることでもあるのです
自然と都市をつなぐ循環のなかで木を使い「家をととのえる」ことは
暮らしを守る行為そのものといえるでしょう
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「新築でなくてもいい」
「今あるものをととのえること」
これからのまちづくりや暮らしに必要なのではないでしょうか
部屋も家も空間もまちも、手をかければまだまだひかり続ける
そのことを設計の仕事を通じて伝えていきたいと思っています