古民家宿
syoubara
さまざまな木による演出
地栂の玄関腰掛
ウォールナットのテーブル
地栂の柱
杉板のブリッジ
既存一枚板の欄間を
間接照明として再利用
再生のはじまり:庄原の家
2011年8月
お盆明けから
築100年の民家の改装設計を
開始します
改装してリビングになる部分から
見ることのできる風景です
どのように取り込むか検討中
豪快な木組み:庄原の家
土間だった部分の木組みを
昔は見えていた木組みを
改装であとから張られた天井を落として
もとの姿を見せることが
改装の目玉でもあります
まずは現場調査
天井裏の状態を確認です
立派な小屋組みがみえました
炉があったところなので
煤で真っ黒です
天井も壁もみな真っ黒
周辺環境:庄原の家
散歩して
周辺環境を理解します
これからの使われ方を想定して
工事開始:庄原の家
施主の方がものを片付けられた後
解体工事が始まります
要るものは倉庫へ
(改装の時のために先代が建てられた)
再利用する建具などを工事の間しまっておきます
要らなものは処分へ
トラック5台分のものを運びだしました
畳を取り換えるので
約50枚の畳を処分することに
集まる場所:庄原の家
建設当時
炉があり・土間であった空間を
リビングとして
人が集まる場所として再生します
ストーブ・机はその空間の中心となります
部屋のイメージをふくらませようと
まずはストーブ屋さんに
お父様が作られて備蓄された薪で
リビングで暖をつくることは
集まる場所での大切な作業となりそうです
続いて家具屋さん
素材感とともに実際に椅子に座っていただき
家具の周りで起こることを想定し
部屋のイメージをふくらませていきます
解体終了:庄原の家
時間の経過
住まい方の変化
栗の柱材のゆがみなどなど
原因はわかりませんが
家の柱が全体的に50ミリほど傾いています
建てりをなおすため
必要のない部分は解体していきます
解体前
解体後
解体前
解体後
山から家へ:庄原の家
『山に木がころがってるよ』
施主のお母さんの言葉を聞いて
案内をお願いしました
直径25センチ長さ4m位の
まっすぐな室の木です
自分の山の木で
昔は家を建てたという話を
よく聞いていましたが
現実に目にすることになるとは。。。
今回この木を家のどこかに使うことができたらと
思案中
途中できれいなため池発見!!
木組みの確認:庄原の家
内部足場が設置される前に
木組みの意匠の確認に
現場にでかけました
新築は頭のなかで構するので
しっかり想像できるのですが
既存がある場合は
そちらを記憶するのがとても難しいので
最終確認は図面ではなく
解体後の現場です
現場に立って一人でゆっくり建物と向き合うと
きちんと形が想い浮かびます
柱を選ぶ:庄原の家
解体作業を終えてみると
新リビングの中心に位置する柱が
長年の増改築で加工がされていて
とても弱く見えるの
柱を交換することに
製材所におじゃまして柱を選ばしてもらいました
地栂の300角に決定
丸太を300角におとすので角には皮が残ります
どんな仕上がりになるのか楽しみです
栂の木肌はとてもきれいです
製材所で庄原の市庁舎にも
材木を収められたと伺ったので
現場の帰りに市庁舎へ
枝つきの杉の木でした
確かに面白い仕事をだと納得
建て入れ直し:庄原の家
屋根の荷を一部おろして
家の倒れをなおします
通りごとにジャッキを2か所
計6か所で引っ張ります
6か所に力をかけたら
家が動きました
引ぱっりおこした状態で
転ばないように補強をしていきます
家が動くことが分かったので
大工さんたちも一安心して
レベルの調整をされています
続・山から家へ:庄原の家
何年か前に切り倒していた室の木を
使用できる状態かどうかを
現場に材料をもってこられた
材木屋さんに見ていただきました
材木の周辺の白いやわらかい部分は
ほとんど虫に食われていました
木にはきり時があり
違う時に切ると虫に食われやすいそうです
杉やヒノキと競ってまっすぐそだった室の木ですが
残念ながら家に使用することはできませんでした
テーブル決定:庄原の家
新しくできるリビングの中心となる
ストーブとダイニングテーブル
ノームさんでのヨーツールのストーブ決定に続き
ダイニングテーブルも
マルカ木工さんの家具のなかでも
とびきり大きく
魅力的な耳付きウォールナットの一枚板で決定です
* * *
家の大きさに対して
そこに集まる人数を考えたとき
長さが3mは必要ということで
材料から探していただきました
* * *
なんともいえない存在感
白からこい茶色へのグラデーション
再生された空間のなかで
いろんな時間を演出してくれることでしょう
柱の搬入:庄原の家
加工してもらった化粧材が
現場に搬入されました
その中でも一番重い材料は
リビングの柱10寸300角の地栂です
3.6mで200キロ
材木屋さん・大工さん
知恵を絞って運びこまれました
お施主さんも現場で手伝われました
補強工事:庄原の家
建てりをなおすために
ジャッキで引きの力をかけておきました
梁と柱を組んだ伝統工法の木組ですが
一部壁を設けて再度倒れないように
補強工事を進めていきます
煙突工事:庄原の家
薪ストーブの
建築側の煙突工事が終わりました
あとは訪ねてくる人々に
家の目印となるような
煙突に色を
塗装して出来上がりです
仕上げのイメージ:庄原の家
新しく入れた梁・柱・建具に
色つけない場合
木部すべてに色を入れた場合
照明作成:庄原の家
倉庫に未使用で保存してあった
板の欄間を
照明器具として
再生することにしました
9月の設計を始めた時点から
使用する場所を探していましたが
12月の打ち合わせで決定しました
増築棟と本宅棟の2階を
つなぐブリッジをわたる時に
楽しんでいただけるかと
本日は設置高さの確認です
天井板工事:庄原の家
改装後
リビングとなる部分は
約100年前の建設当初は
囲炉裏があり煙が上がっていた部分で
天井・壁・梁が真っ黒にいぶされています
そこえ下地を組み
断熱材を敷きこみ
杉の天井板をはり
冬の寒さに備えます
暖房器具は囲炉裏から薪ストーブに
ブリッジかける前①:庄原の家
リビングに
ブリッジを掛けるため
準備工事が始まりました
まずは
増築棟とつなぎの部分
2階廊下部分に開口をあけます
本宅棟の既存の外壁は昔ながらの
小舞・土壁・漆喰塗りです
開口を開けていきます
漆喰工事開始:庄原の家
天井板工事につづき
高い部分の壁の漆喰塗り工事が始まりました
壁・天井が明るくなり
家を支えている木組みがはっきりと浮かびあがりました
ブリッジかける前②:庄原の家
ブリッジ部分の
梁を刻む工事が終わりました
内部の足場がはずれたら
いよいよ本工事となります
梁を受ける柱への掘り込みも準備完了
柱・梁の補修:庄原の家
家は時代により
間取りを変えて使用されます
梁の架け替えなどにより
次の時代には
表に仕口部分がでてくることもあり
埋木をします
補修前
補修後梁
補修後柱
ブリッジ本工事①:庄原の家
内部足場が外れ
刻んであったブリッジ梁がかかりました
床暖房施工:庄原の家
昔の土間の部分は
石張りになります
冬の足元の寒さを軽減させるため
床暖房を
断熱材を敷き合板の下地組
ボンドでシートをはり本体を施工
最後のべニアを敷きこみます
メーカーの方の指導の元
現場監督と大工さんと
電気屋さんで施工されました
ブリッジ本工事②:庄原の家
ブリッジの床板が施工され
あとは手すりを残すのみ
玄関腰掛け製作①:庄原の家
玄関の腰掛けと
客間に上がる式台を
生の地栂を加工して製作中
直径600長さ5mの木材を加工していきます
まずは長さを調整
壁側になる部分を矩が出るように切り落とし
芯われを少なくするために
芯の部分を切り落とし
丸太の皮を落とし
曲面カンナ掛け
式台の段部分を
大工さんが落としていきます
玄関腰掛け完成:庄原の家
加工作業がおわりました
生の木が乾くときにわれやチジミが起こりますが
あとは現場にて設置するときに
足の高さで調節します
足の裏・お尻で感じる木の目
とても気持ちよいです
黒柿のカウンター:庄原の家
先代・先々代の時代から
使用されず保管されているものを
できるだけ使うことを
一つのコンセプトとして再生しています
黒柿の木は
庭に植えてありましたが
切り倒されたときに
上部の写真のように
荒板状にして保存したありました
黒柿のカウンター設置:庄原の家
既存建具とのコラボレーション
受付カウンター
障子とのコラボレーション
和室部分の棚として
書院カウンター
信楽焼の陶器洗面器とのコラボレーション
洗面カウンター
玄関腰掛け設置:庄原の家
玄関に設置完了しました
6人がかりで移動させて写真の位置に
ベンチの座り具合はもちろん
踏み台もきちんと機能していました
照明がともりました:庄原の家
照明器具の照らし方を変えると
空間の見え方も変わってきます
テーブル到着:庄原の家
設計段階で購入していた机
本日現場に到着しました
ウォールナットの一枚板です
再訪
2012年10月1日で
レフトハンズは開設14年目に突入しました
図面を書くのを一休みさせていただいて
今年の4月に竣工した庄原の家を再訪しました
ゲストハウスとしての利用を
5月から開始されて
その季節の風景を
で拝見することができます
* * *
朝夕冷えるこの季節に
いよいよ
さこちゃんちの薪ストーブに火がともりました
試運転の薪ストーブの火にあたりながら
この5か月間の話をお聞きすることができました
・訪ねてこられた方の空間への反応
・薪小屋にある先代の薪は今年の冬を越せるのか
・山から木を刻んでおろす作業について
・お庭づくりの計画・草刈りについて
・山の整備と燃料についてなどなど
まだまだ環境・空間づくりは続いていくのだなーと実感
次回は山から木を出す作業と
薪割をお手伝いさせていただこうかと
一緒に体験したい方はご一報ください
薪割:庄原の家
この季節に活躍する薪ストーブ
今年の冬はオーナーのお父様が残されたものを使用
来年の薪を用意して乾燥しておく
お手伝いをしてきました
丸太を6~8分割していきます
斧を使うと時間がかかったのでしょうか?
今回は薪割機を使用して
手前の刃があるところに丸太をおしていき
割っていきます
山の木が
家をあたためる
山の木が
利用できるとなると
もっと山への関心が高まっていくのでしょうか
木小屋再生:庄原の家
庄原の家では
お父様が残された薪を使おうと
薪ストーブの設置を決めましたが
その薪も一年でなくなり
今は裏山の木を切り出して
薪をつくっています
写真の木小屋は薪を保存していたところ
ストーブ屋さんに
ここに保存してはダメだといわれました
屋根はあるが風が抜けず
薪にカビが
思い切って壁に穴をあけて
再度薪が保存できる場所に
土壁の解体をしてみたくって
お手伝いを
土の付け方・縄の巻き方・竹のの組み形など
いろいろと解体すると勉強になります
ピザ釜:庄原の家
庄原の家の冬は
薪ストーブをメインに使っておられます
山の手入れで倒した木を薪に加工して
乾燥させて使用されたいます
その薪を利用してピザを焼くために
景色の良い場所に窯を昨年作られたので
試食とともに屋根工事のお手伝いをしてきました
薪小屋にある先代が集めていた木材で
屋根をかけました
welcomeさこちゃん・ちにお泊りのときには
リクエストされたらいかがでしょうか