補う強さ暖さ

杉板の外壁

杉板の外壁

三年前に改築した家の杉板の外壁
最初はむらがありましたが
やっと全体がグレーに落ち着いてきました
塗装するか悩んで
無塗装に
ここからはメンテナンスフリーです
杉板の板厚が外壁の寿命

杉板の外壁

最初に塗装するのは汚れを防止するけど
自然な仕上がりにはなりにくいので
続けて塗装をしていくことに
どちらが良いか好みのお話ですが
20年後になるとどれも濃い色で塗装するか
グレーを許容することになるのが
杉板の外壁だと思います
経年変化が楽しめない人は違う素材を選んだ方が良いです

竹原の家

takehara

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平屋部分を強く暖かく

 

takehara
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玄関は既存空間を利用

takehara
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陶器とアイアンのディテール

takehara

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テラスから光と緑を取り込む

takehara
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建築素材の再利用

床材をキッチンカウンターの腰壁に

takehara

葭戸を個室の夏の間仕切りに

何をどーするんだ?(はじまり):竹原の家

何をどーするんだ?(はじまり):竹原の家

三棟ある平屋部分を

改装して暮らしたい

あたたかく暮らしたい

という

お話をいただいて現場へ

だいたい初見で建物を理解できるのですが

今回は難しい

年々建物が増築されて

さらに寿命の違う素材の混合している

その上に保障期間がまだある設備が

屋根に乗っている

『何をどーするんだ』

ということをまとめる作業から

誰の寿命に合わせるの?

施主それぞれの思いはどこにあるの?

そんなことを考えながら

計画スタートです

複合問題を解くような感じです

 

1棟目:1964年に建てられた平屋 

    太陽光発電がのる

    セメント瓦 土壁上に波板補修

2棟目:1972年に建てられた2階建

    太陽熱給湯器がのる 

    セメント瓦 モルタル壁上に塗装

3棟目:1980年に建てられた2階建

    窯業系瓦 モルタル壁の上に塗装 

4棟目:亡くなられたお父様自作の物置

 

屋根の耐用年数は?:竹原の家

屋根の耐用年数は?:竹原の家

家を雨から守ってきた

屋根にあがってみる

セメント瓦が葺いてある

54年が経っている

屋根材本来の耐用年数はすぎている

 

 

 

 

屋根の耐用年数は?:竹原の家

竹原はセメント瓦の家が多い

雨の量は少ないと聞いたが

基材のセメントの状態を考えると

家をリフォームするときに変えるのがよいかと

建築の大先輩に意見を聞き

施主に葺き替えをおすすめする

 

 

屋根の耐用年数は?:竹原の家

7年前に太陽光発電をのせたとき

施工会社に屋根は大丈夫ですといわれたらしい

確かに雨はもってはなさそうですが

屋根の耐用年数については施工会社はどう考えていたのだろうか

保障についてはあと三年のこっている

太陽光発電をもう一度乗せるか等

検討することがたくさんあります

全部できればいいのでしょうが

予算があることなので優先順位を決めて計画する

 

 

図面通りだろうか?:竹原の家

図面通りだろうか?:竹原の家

最後の増築工事の

確認申請用の図面をお持ちだったので

それをもとに現況調査の開始

 

図面が保存してあるかどうかで

作業の手間が変わってきます

しっかり図面と書類はとっておきましょう

 

図面通りにはできてませんでしたが

現地調査の指針ができます

 

 

図面通りだろうか?:竹原の家

計画を進める前に

建物の構造と理解するため

押入れの点検口から

施主と一緒に屋根裏に

 

基本構造を理解して

どこまで手を入れるか

見せれる梁や柱か

見てみないとわからないです

図面通りだろうか?:竹原の家

野地板や梁を見たら

雨漏りしているかもわかります

 

単に木の組み方を見るのが好きなのですか

時間の流れを感じる瞬間です

リフォーム時にできること?竹原の家

リフォーム時にできること?竹原の家

家の調査が終了したので

計画を始める前に

施主の方にあらためて伝えさせていただきました

リフォームでできること

この家でやっておいた方が良い優先順位も

お話させていただきました

 

○構造的強度を上げていく

 (耐震性・梁柱の補強・金物設置)

○外壁・屋根の耐用年数をあげる

 (雨水の侵入を防ぐため)

○断熱性能・気密性能をあげる

○加齢に対応する

○間取りの変更

 (住人の変化・使い方にあわせて)

○設備の取り換え

20180706大雨にて:竹原の家

20180706大雨にて:竹原の家

設計中の家は

賀茂川の河川の真横に位置

平屋の屋根が

護岸と同じ高さです

 

20180706大雨にて:竹原の家

7月6日の大雨により

川の水は護岸よりあふれはしなかったものの

水によって運ばれた砂が堆積

 

20180706大雨にて:竹原の家

地盤面より

川の水面があがったことで

敷地のいろんな場所から水がでてきたそうです

写真の場所からも

 

20180706大雨にて:竹原の家

被害は床下浸水とのことなので

これからの工事でできることを検討

・まずは敷地内の水の流れの整理

・宅内に流れ込む場所の確認と補修

・濡れた束などの木は床組を交換

設計に反映していきます

工務店探し:竹原の家

工務店探し:竹原の家

この先10年間で

補修が必要なもの等

すべてを設計図に書き込み

工務店に見積もりを依頼しました

項目が予定より多くなり

予算がオーバーすることとなり

絶対必要である

浄化槽の交換と解体工事の金額が

高額とならない工務店と契約をすることに

工事準備:竹原の家

工事準備:竹原の家

ずーっと悩んだ太陽光パネル

いろんな金額をだして検討しましたが

まだ使えるので

再度屋根に載せることに

まずは撤去・持ち帰り・取り付けを依頼

平屋なので足場代などはかからず

工事準備:竹原の家

セメント瓦は親戚の倉庫の屋根に

使えるものは最後まで使うことに

設計・見積が終わると

工事開始に向けて準備が進みます

 

 

 

リノベスタートの朝:竹原の家

リノベスタートの朝:竹原の家

設計依頼を受けて

家に訪問してから一年が経ちました

20190318朝

壊す前の空間の写真を撮影

リノベスタートの朝:竹原の家

前日までに

家主さんは

荷物を選別・処分・移動

これが結構大変な作業

工事着手まで時間があったので

スムーズに

リノベスタートの朝:竹原の家

いよいよ

リノベスタートです

リノベスタートの朝:竹原の家

窓の大きさと高さ再確認:竹原の家

窓の大きさと高さ再確認:竹原の家

毎回現場で必ずおこなっていること

外部と内部をつなぐ建具のチェック

施主さん立会いのもと

アルミサッシ発注前に

設計図書だけでなく

窓の大きさ高さの確認を

窓の大きさと高さ再確認:竹原の家

壊す前の現場は

川側は西側ということもあり

窓がありませんでした

全体的に家が暗くなるので

西へも開き

木製建具で調整できるように

 

窓の大きさと高さ再確認:竹原の家

西側は川土手なので

その緑をとりこむように

窓の大きさと高さ再確認:竹原の家

大きく開けすぎても

外からのぞきこまれるので

高さは現場で10センチほどあげました

寝室の窓はすべて10センチ小さく

部屋ができてくると

このチェックの意味が施主に伝わるようです

解体がすすむとき:竹原の家

解体がすすむとき:竹原の家

一番古い棟を

骨組みを残して

断熱・耐震補強をすることに

全体解体をするのではないので

大工さんを中心に

丁寧に解体作業が進みます

 

解体がすすむとき:竹原の家

お父さんが自力で

建て増しした小屋から

まずは解体

 

解体がすすむとき:竹原の家

母屋の外壁のかたちが見えてきました

解体がすすむとき:竹原の家

外壁の金属波板をはずすと

土壁あらわる

今回はすべて落とします

図面のような木の壁になるように

構造的補強と

断熱と

気密の制度を高めていきます

シロアリ被害のあと

シロアリ被害のあと

設計中に

床下や天井裏に入って

構造体の位置を確認しました

プランニングに合わせて

新規の構造体(梁・柱)を設置し

あわせて屋根・床・外壁を合板で

構造的補強になるよう設計してました

解体してみると

梁にシロアリ被害のあとが多数

梁が強度的に期待できないものを含めて

補強の仕方をあらためて大工さんと考えます

シロアリ被害のあと

一番のしろあり被害あとは

既存建物と今回改築している建物をつなぐ部分

屋根のかけ方に頭を悩ませる部分です

 

シロアリ被害のあと

やはりうまく水を流せてない部分は

湿気を含みシロアリの攻撃を受けてました

シロアリ被害のあと

つなぎ部分の屋根の形状では

水の処理が不安なので

解体かけなおしを工事に入れておいて正解

被害が発覚しましたが

予算を見込んでなかったので

キッチンのグレード他

変更できるもので予算を捻出しました

構造的な不安をすべてなくして次の工事へ

断熱の改修(寒さ対策):竹原の家

断熱の改修(寒さ対策):竹原の家

寒さへの対策は

・隙間風が入らないよう

・建物自体が冷えないように

・窓から太陽光を取り入れる

を考えます

 

断熱の改修(寒さ対策):竹原の家

壁・天井は

地域にあった断熱抵抗値をもった

断熱材を入れこみ

その上に気密シートをはります

気密シートは断熱材の中に水分が入って

壁の中で結露するのを防ぎます

 

断熱の改修(寒さ対策):竹原の家

床は

断熱材を床組の間に敷きこみ

その上の合板で

気密をとります

断熱の改修(寒さ対策):竹原の家

外壁に張った合板およびシートでも

空気の流れを止めています

床と外壁の接触部分から

壁の中に冷たい空気が入らないように

日差しが当たるのは西日が主なので

夏は暑さを妨げるよう窓に内窓を設け

冬は暖かさを取り込みます

 

構造の補強(かためる系):竹原の家

構造の補強(かためる系):竹原の家

改築するとき

それは補強ができるとき

改築部は平屋なので

単体で動きが少なくなるように

かためる系の補強をしていきました

まずは既存の基礎を利用して

床組をレベル200あげて組みます

川が近いので床上浸水を多少でも防ぐため

 

 

 

構造の補強(かためる系):竹原の家

その上に厚さ24ミリの合板で

床の水平剛性を高めます

(床の動きを止める)

 

構造の補強(かためる系):竹原の家

既存の壁は土壁でしたが

今回は断熱補強も行うので

土壁は残さず

外壁の下地を合板張りに

揺れを防ぐようにします

構造の補強(かためる系):竹原の家

屋根に関しても

瓦を取り換えるのと同時に

垂木の補強と

下地を合板張りにしました

構造の補強(かためる系):竹原の家

新しい間取りに合わせて

柱および梁を追加していきます

LDKの大きな空間を支える

梁の大きさがたりないので

下から補強梁を入れて

側面に合板を張って仕上げます

既存の構造体と新しい構造体を

がっちりと合板で固めて補強終了です

 

 

家のアウトライン:竹原の家

家のアウトライン:竹原の家

母屋の構造(梁・柱)の補強が終了

50年近く使った

セメント瓦を取りやめて

凍害もなさそうな地域なので

色のある三州瓦を選択しました

屋根が軽くなると

建物の補強も少なくなるのですが

瓦は施主のマスト工事

 

 

 

家のアウトライン:竹原の家

垂木の補強

屋根の下地の葺き替え

瓦工事に

屋根裏の空気を棟部分から排出

暑い夏に備えます

 

 

 

 

家のアウトライン:竹原の家

既存部分との取り合い

下屋部分の屋根のかけなおし

あらためて水の流れをつくります

 

家のアウトライン:竹原の家

金属板で施工の準備

家のアウトライン:竹原の家

外壁は杉板の目板張り(写真は試し張り)

既存部分の再塗装の色を

合わせて決めていきます

緑いろに決定

外壁チェンジ:竹原の家

外壁チェンジ:竹原の家

外壁チェンジは

一番の家の雰囲気が変化する時

杉板の外壁は

遠くからでも目につく存在感です

張りあがった日から

木目は陽でやけていきます

 

 

外壁チェンジ:竹原の家

杉板の下地は

18x45の横胴縁(空気の流れ用)

タイベックシート(最終防水用)

構造用合板(構造補強用)

外壁チェンジ:竹原の家

青緑色の瓦の下地は

既存の屋根下地をはぎ取って

垂木の補強と構造用合板張り

(また太陽光パネルをのせるので)

外壁チェンジ:竹原の家

断熱改修のため

外壁土壁はすべて落としました

土壁残して

内部や外部に補強も考えられますが

間取りが同じ場合に有効です

 

 

外壁チェンジ:竹原の家

ここから始まりました

残したもの(大から小):竹原の家

残したもの(大から小):竹原の家

新築工事では

すべてを設計して

調和をとればよいのですが

改装工事では

何を残すのかが

計画するうえで重要になり

またアクセントとなります

 

 

残したもの(大から小):竹原の家

残ったものを

大きなものから

建築年代の違う三棟の関係性

平屋の部分で3棟がつながってます

生活の中心を平屋に移設

 

 

残したもの(大から小):竹原の家

空間ごと残した玄関

建物の配置的に

玄関の位置を変えることができないので

床材・柱・天井・靴箱ごと

そのまま残してみました

玄関の壁は

先日施主工事にて

薄いグレーの塗り壁に変わりました

 

 

残したもの(大から小):竹原の家

木製建具

間仕切り壁として利用

欄間部分に使われいた

模様入りのガラス

物入れの扉などで利用

残したもの(大から小):竹原の家

玄関を照らすための

照明器具の木製の台座

竿縁天井を残すので

別の場所から移して再利用です

open house:竹原の家

open house:竹原の家

築53年の木造住宅

重ねてきた増築部分を活かしながら

一番古い平屋部分を改築

あと40年の暮らしを想像

あたたかく・安全な

空間つくりをめざしました

 

これからのメンテナンスを考えて

屋根は

耐用年数を越しているセメント瓦をおろして

外壁は杉板とモルタルで

 

所々時間超えたものをつかいながら

玄関は既存状態をのこしつつ

内部はアカシア無垢床板

 

 

これまでの家の理解し

これからの家での生活をrepuroduce

 

リノベーションかかわる話を

聞きにきてください

来られるときには

ご予約いただけると

スームーズに案内できます

 

ぽれぽれ工房さんの陶器と一緒に空間を

お楽しみください

近くにある工房も見学可能です

 

ご予約⇒

現地地図⇒

これまでの工事の過程⇒

 

 

 

 

 

 

 

 

うつわと生活空間:竹原の家

うつわと生活空間:竹原の家

竹原の家完成見学会のあいだ

家のうち・そとに

ぽれぽれ工房さんのうつわを

展示させていただいてます

 

 

 

 

うつわと生活空間:竹原の家

足場がはずれて

家の全景が見えてきました

 

うつわと生活空間:竹原の家

近くにある工房も

見せていただけると思います

空間とともに楽しんでください

うつわと生活空間:竹原の家
うつわと生活空間:竹原の家

完成見学会前日:竹原の家

完成見学会前日:竹原の家

施主である

ぽれぽれ工房の下迫さんと

一緒に

うつわを生活空間に飾ってみました

完成見学会の準備完了です

 

完成見学会前日:竹原の家
完成見学会前日:竹原の家
完成見学会前日:竹原の家
完成見学会前日:竹原の家