アートプラザ

磯崎さんの作品を見たのは
大学時代に熊本から広島に帰る途中
北九州市の美術館と図書館と2つ
まだ設計課題もしてない頃でしたので
空間の記憶があいまいでした

アートプラザに足を踏み入れて
あらためて磯崎さんのすごさに気づきました
とにかくわかりやすい
これは公共建築には大切な要素だと思います

コンクリートを木造の組み物のように
軽く見せている

空間構成と
ディテールの意味が重なっていることなどなど
私がめざしたい建築を
体感することができて幸せな時間でした
もっと磯崎作品を見ようと思いました
2023/05/07
風の丘葬祭場

葬祭場の見学に向かい
そこが古墳のそばであることに
立地の妙を感じました

こう配屋根の角度が気になって
ぼーっと見ている私です

コンクリートのディテール

手すりの作り方と
光の取り込み方

アプローチのフェンスのディテール
かたちをつくる面白さを
思い出させてくれる建物でした
2023/05/06
ゆうステーション(道の駅小国)

大学入学してすぐの5月くらいに
小国町での宿泊研修に参加しました

その時おとづれたゆうステーションは
バスターミナルだったと思いましたが
今は道の駅も兼ねています

単純明快な形とガラスで
子供の頃訪れた
広島にあった丹下さんが設計した
児童図書館を思い出しました

天井はべニアであることに
今回気が付きましたが
30年以上も前の建物ですが
木のトラスの軽やかさは
今でもずば抜けていると思います

2023/05/05
八代市立博物館未来の森ミュージアム

芝山のスロープをあがったところに
博物館の入り口
丘の上にある軽やかな空間
アプローチと建築空間が一体でデザインされたものを
はじめて見たのがこの博物館でした

いまでは普通のことのように
環境と建築空間が一体で設計されていますが
この博物館が建つまでの
美術館や博物館とは様相が違います

軽やかな屋根が空間を包みます

こちらは水前寺公園

こちらは阿蘇の風景
熊本の環境との一体感
優れたデザインは色あせないと思います
2023/05/04
県営帯山A団地

大学三年生の時にバイトで
この建物の竣工模型のお手伝いをしていました
いろんな建築の話を聞きながらの作業でした
大学のなかにはない空気をすっていたような

帯山団地に設けられたスカイウォーク
建築を勉強している姪っ子と一周
となりの保田窪団地との違いを話しながら

保田窪団地の広場は
住人だけがつかえる広場で
内側は外に開いていません
帯山団地はスカイウォークを含め外に開いています
建築家が公共団地のプログラムの提案をするのを
大学時代にしっかり見せていただきました

30年たった現在訪ねてみると
帯山団地のもつやさしいデザインに気づくことができました
またどちらの団地も
建築物の持つプログラムを理解した住人が必要だと思います
それを楽しんでくれるような
民間であればそういう人を募集できるのでしょうが
2023/05/03
お祭り広場公衆トイレ

建築を見るために熊本を訪ねるので
新しいアートポリスプロジェクトを見ようと
調べたところ
大学の近くの立田山自然公園に
設計競技で建てられた公衆トイレを発見

公衆トイレのブースが
山に向かって並べられ
ブースから出ると山
いったん暗い手洗い場
ブースと外の中間を消去

そのかわり
ブースで囲む内部空間には
抜けわたる青い空

ランダムに組まれた丸太の屋根は軽く安く仕上げ
どこまでも風が抜けわたる
公衆トイレの新しい形を見ました
良い建築を見せていただきました
2023/05/02
熊本城

熊本城をいろんな角度から見上げ
すごした大学時代
震災後の熊本城に
久しぶりに入城してみました

本丸が復旧されたので
アプローチ用の通路がつくられ
いつもと違った視点で
お城を眺められ楽しめます
一種のアトラクションの用

崩れた石垣は壊れないように
モルタルがけに

天守から二の丸公園を見る
お城に行く=二の丸公園
木の下でどれだけの時間を過ごしたか
30年たっても大きな木は変わらず

石垣復旧のため
ナンバリングした石がならべてありました
もとの位置で組直すため
壊れていても熊本城のパワーは健在でした
2023/05/01
樹木と建物

建物を西日から守るための欅並木
山形・酒田の山居倉庫の景色
どちらも残っている幸せな関係

青森・弘前の長勝寺参道
参道にはお寺がたくさん
こちらは建て替えがおこなわれていますが
参道の樹はそのままに

秋田・男鹿半島
なまはげ伝承館裏の神社
山の中に建てられた祠は樹に囲まれている

山形・羽黒山
国宝五重の塔と杉並木
建物より年長の杉も点在する

山形市内の博物館
山形城内にもってこられた建物は
樹と一緒に保存される
2022/10/11
土門拳記念館

若い頃好きな建築はと聞かれたら
フィンランドのアアルトのイマトラの教会を見に行くまでは
土門拳記念館と答えていた覚えがあります
この夏再び酒田へ出かけたので
追空間体験へ
前回訪れた時は大学四年生になる前の春休み
建築の詳細については理解をしていなかったので
空間構成のみを追っかけていた
体験的にはリアルに思い出せる
その空間の構成が
土門拳さんの写真との向き合い方を
見ているような感じを受けて
空間づくりとはそういうものかと感動しました
今回の展示はいろんな手の写真
前回の時は展示は手ではなかったけど
手の写真集を買ってきていました
そんなことも忘れて
事務所の名前を決める時に思いついた
レフトハンズ
いろんな時間が重なってみる
土門拳記念館は大切な場所になりました
好きな建物ではずっと座っていることができる
2022/10/07
奥の細道

東北を旅していると
松尾芭蕉の名を目にすることが何度か
旅スキの私でも
芭蕉43才にして150日の旅は驚きに値する
それも徒歩にて
永遠に変化のないものごとの本質「不易」
ひと時も停滞せず変化を続ける「流行」
この両面から俳諧の本質をとらえようとしていた芭蕉
建築もその両面において成り立っているが
不易の部分に目をやることを忘れた建築は
もはや建築でもないような気がします
2022/08/29