memory of life

食べ物・色・匂い
様々な思い出の扉がありますが
私の場合は空間の中での動きみたいなもので
ぼわーっとしたもので思い出します
物的に建物の思い出ではありません
今回改装したあさおか台の家
子供の頃のことは大半はこの家の敷地の中に
その場所を改修することで
いろんな思い出がよみがえりました
写真の和室洋間の2間続きの場所は
最初は祖父・祖母の生活空間
父親の葬儀をした場所
親族が集まりお祝いをするところ
これからは母がいつしか生活する場所に
それまでは昔使っていたものと
まったく同じロッキングチェアーと
大切にしまわれたアルバムたち
着古したものに愛着があるように
家には性能だけでは語れないものがあります
memory of life…
2023/10/20
ロッキングチェアー

今年の夏は8月9月は
実家の改装にかかりきりでした
設計・施主・自主施工部分と
家の歴史を知るために写真を見返していると
ロッキングチェアーにのっている姿がたくさんあったので
母の改築祝いにその当時のデザインのものを探し
リペアして姉弟でプレゼントしました
これから母が老後にお庭を見ながら過ごすのに
家族との思い出を振り返りながら
そんな時間に一番似合う椅子だと思います

久しぶりに座ったら
思い出の座り心地と違いました
イスが小さく感じました
2023/10/05
生活感

先日昨年竣工した2件の家の見学会を行いました
竣工の時のがらんとした空間を
完成写真として撮らせてもらいますが
その状態が良いというわけではなく
その後なかなかその状態になることがないので
思い出として撮っています
設計した家が住んでる人の理解により
いろんな使い方をされていくことを
誰よりも実は楽しみにしています
生活感がある状態
住宅ではそれが当たり前
どんな生活感もうけいれられる空間つくりをしているつもりです
人は日々変化しているのですから
2022/06/01
建具の高さ

少し前の日本の家は建具の高さは
地方共通で使いまわすことができるものでした
先日事務所に来られた高齢のお客様が
建具の高さは6尺の家が建てたいと
私も民家を改築しながら常々
6尺の建具と天井までの高さの割合の美しさを感じています
最近の日本人が背が高くなったから建具を高くしたのではなく
木の家への美意識が薄まったからではないかと思っています
住空間にも美しさは隠れている
2022/06/01
家の歴史

NHK朝ドラで
親子孫までの三世代100年のお話が放映されたいましたが
家の歴史100年を持つ家が
日本にはどれだけ存在するのでしょう
一番大きな消費財となりつつある世の中
少し考えをシフトして家の寿命について
家族の枠を超えて考えていかなければと思います
* * *
写真は私の実家です
祖父母は国鉄に勤めていて長く官舎に住んでいました
50歳を超えたころにこの家を建てました
私の父親は長男なのでそこに一緒に住むことに
間取りは父が考えたよう
参考にした建築雑誌が私の手元にあります
* * *
今年築50年なので
メンテナンスが必要な部分がたくさん
資料となる写真にうつる祖父・祖母を見て
この家のことを考える時間が増えています
仕事にする一歩手前
家に対す考え方の整理をしなくては
* * *
それにしても50年前の足場はすごいですね
職人さんの身のこなしはどんなものだったのだろう
2022/04/13
土地について

最近実家のある団地の風景が変わりつつある
団地開発から50年以上が経ち
次の世代住み継ぐことはなく
全て壊されて新しい家が建つことが多い
急傾斜の坂に狭い道路のため
土地の値段が安いのか
50年前の広い土地をそのまま一軒建つことが多いが
2軒に分割されて売られることもある
全て土地の価格のせいだ
全て土地に絡む税金のせいだ
全て土地を売っている不動産の収入がらみのせいだ
お金が同じ額だけてにできればよいのなら
せめて一般市民が手に入れられる面積を広くしてほしい
土地単価を下げて広い土地を
そうしないと街はいびつな住宅ばかりを経ち続けることになる
土地の値段が上がるほど
小さく細く細分化される
地方都市が東京のようにならなくてよいのではないか
家にまつわる豊かさは
街にまつわる豊かさは
何なのか考えているのだろうか
2022/03/16
ぬり壁の色

旅先で見る日本建築
和室などの色で
時々ぎょっとするほどの色と出会います

左官の材料に色粉を混ぜて
壁の色をつくりだすのでしょう

柱や梁で囲まれた壁は
それぞれがキャンパス
好きに色をつけてもよいのではと
ハーフビルドの家で色をつけてみました
色も特注色の赤と青

青はLDK部分に
赤は縁側だった場所と仏間に

畳
和紙
ふすま紙
天井板
いろんな素材をひとつにまとめる色の力はすごいです
思い切った色使いもよいものです
塗り替えもできますから
2022/03/08
外壁の色(北欧)

北欧の郊外住宅
木の板張りを見かけますが
色は様々
あか
あお
きいろ
みどりと

急傾斜な山が多い日本と違って
なだらかなのか
地盤がかたいからなのか
日本の街中を占める
きたない土木構造物はほぼ見当たりません

ノルウェーでホームステイした時
ラガハイドに教えてもらったこと
外壁の塗り替えは自分たちでするということ
色をつけるのは
雪にかこまれる季節も想定して

彼女の務める学校を見学したとき
教室の色もカーテンの色も様々
学年が変わったらみんなで選んで
教室の色を塗り替えるそうです
色を変えて
環境にアクションを起こすって
体験しておいた方が良いことですね
自分たちの環境は自分たちでつくれると

青い空はどこにでもある
みどりの木はどこにでもある
日本にも豊かな色の文化がある
けどこと街中の外壁の色を見ていると
色の問題だけでなく
庭と家の問題
土木構造物の問題
素材の色を大切にしてきた日本人が作り出す
今の街並みはいかに
2022/03/08
やねについて

最近屋根について考えるきっかけとなったこと
・実家の屋根瓦がずれていると業者さんからの忠告
私の実家の屋根瓦
屋根裏に潜って、雨水が漏れがないかの確認
今年は築50年目なので改装工事予定
その時に業者に点検をしてもらうことに
・近所で竹林整備をしている時に見つけた隣屋の瓦の割れ
瓦が縦に割れて穴ができていたのでお声かけしてお知らせしたが
屋根工事はお金がかかるので
家のこれからを考えると改修は考えてしまう
部分補修しながら進めるとのこと
・改築現場での瓦吹き替え工事
はじめて土で瓦が葺いてある家の解体現場を見ました
土で葺かれていたのは50年よりも前のこと
これからの50年
入母屋の形はのこして雨が漏りやすい部分に気を付け
瓦屋根の施工をするか
家の耐用年数を考える時
一番に考えるのは屋根だと思います
瓦の耐用年数は長いといわれて50~60年です
50年で壊してしまう家は補修など考えなかったのでしょう
家が50歳を超えてしまうことを想定すると
どこかのタイミングでメンテナンスは欠かせませんね
三匹の子豚の家の強固なレンガの家の屋根はなんでしたっけ
2022/01/21
屋根材

自分の家の屋根が何で葺いてあるか知ってますか
また屋根の素材の耐用年数について調べたことがありますか
水回りの劣化・汚れよりも
まずはじめにするべき
屋根や外壁のメンテナンスは結構な金額がかかります
新築を建てる時
中古住宅を買う時
注目してメンテナンスの状況も確認しましょう
2021/12/08