ぬり壁の色

旅先で見る日本建築
和室などの色で
時々ぎょっとするほどの色と出会います

左官の材料に色粉を混ぜて
壁の色をつくりだすのでしょう

柱や梁で囲まれた壁は
それぞれがキャンパス
好きに色をつけてもよいのではと
ハーフビルドの家で色をつけてみました
色も特注色の赤と青

青はLDK部分に
赤は縁側だった場所と仏間に

畳
和紙
ふすま紙
天井板
いろんな素材をひとつにまとめる色の力はすごいです
思い切った色使いもよいものです
塗り替えもできますから
2022/03/08
外壁の色(北欧)

北欧の郊外住宅
木の板張りを見かけますが
色は様々
あか
あお
きいろ
みどりと

急傾斜な山が多い日本と違って
なだらかなのか
地盤がかたいからなのか
日本の街中を占める
きたない土木構造物はほぼ見当たりません

ノルウェーでホームステイした時
ラガハイドに教えてもらったこと
外壁の塗り替えは自分たちでするということ
色をつけるのは
雪にかこまれる季節も想定して

彼女の務める学校を見学したとき
教室の色もカーテンの色も様々
学年が変わったらみんなで選んで
教室の色を塗り替えるそうです
色を変えて
環境にアクションを起こすって
体験しておいた方が良いことですね
自分たちの環境は自分たちでつくれると

青い空はどこにでもある
みどりの木はどこにでもある
日本にも豊かな色の文化がある
けどこと街中の外壁の色を見ていると
色の問題だけでなく
庭と家の問題
土木構造物の問題
素材の色を大切にしてきた日本人が作り出す
今の街並みはいかに
2022/03/08
素材感

イタリアのピエンツァ
素敵な街角に出会って写真をとったら
集合住宅(持ち家か賃貸かわかりませんが)でした
レンガの壁に木製の建具
変換まわりの植栽は
焼き物の植木鉢のなか
日本の集合住宅は
工場で作られたサイディング
(レンガや木の柄がデザインされている)
アルミのサッシに時にはシャッター
プラスチックのプランター
どちらで生活したいかと言えば
素材感があたたかいイタリアの方かな
日本でも日本の素材で建てれますが
無機質な車のような家が
みなさんの世界観とあっているのかな
2022/03/01
いろんな草とともに

この時期は麦畑に行って
なにもすることはないのですが
もしこのライ麦まわりの雑草が気になったら
忙しい日々になることでしょう
ライ麦が2mまで伸びる間に
共生できないものは枯れてゆくだろうと
緑や赤のじゅうたんの上に育つ
ライ麦はきっとおいしくなるはず
2022/02/28
開口部

2枚の写真は
現在改築中の現場で
同じ場所でピントをあてる場所を変えてとりました
設計をするときも
ひとつの開口部に対して
いろいろな視点で考えていきます
一枚目は
まずはその開口から見える風景
部屋の中からの高さ

2枚目は
既存壁と屋根との取り合い
補強壁の作り方
壁とサッシのおさまりなど
ものごとをいろんな角度で見れるようになったのは
設計という仕事のおかげかもしれません
2022/02/26
キング・アンド・クイーン

ほんの少しだけ湯河原に滞在したことがあるので
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は見てしまいます
この彫刻は湯河原の隣町
熱海のMOA美術館に設置されています
ヘンリームーア作「キングアンドクイーン」
熱海を見下ろす丘の上の二人は
頼朝とさま政子にしか見えません
ここに設置された方のセンスを感じました
同じ伊豆山にある神社でお二人が愛を語らったといわれています
座ったであろう石も
2022/02/18
建物足まわり

家の改築工事をしていると
建物の足元について考えることが多々あります
古民家は
石の上に柱が建っていました
戦後の家は
コンクリートの基礎の上に柱が建てた状態
今の家は
家の予算よりオーバースペックの耐震のための基礎が
安全のためにつくられている
足元を靴に例えると
古民家は草履や下駄
戦後の家は小学校の標準靴
今の家は安全靴
とても重いな
そんなことを考えてこの写真を見ると
なんて素敵な足元のデザインだと思う
2022/02/18
おぼえている場所

先週画家ゴッホについての本を読んでいる時
でてきた町アルル
写真はアルル中心部なのですが
郊外の遺跡から歩いて中心部に戻る時
感じたひかりをいまでも思い出します
私でも絵がきれいに書けるかもと思うくらい
ものがよく見えました
湿度の感じか光の感じがたか理由はわかりませんが
写真には残してないけど
思い出す風景です
2022/02/12
エイジング

現場の写真から
50年以上たつ木の外壁
木の白身(やわらかい)部分はなくなり
木の赤身(かたい)部分だけが残ってます
木の外壁はメンテナンスも必要ですが
いつの時代も材料が揃うので取り換え可能です
工業製品は廃盤になってしまうと一部取り換えは難しいです
自然なエイジングは見ていて美しい
店舗のデザインで
最初からエイジングしたようにデザインするものがありますが
私はいまいちピントきません
好みはひとそれぞれですが、何がよいのだろう誰か教えてください
2022/02/09
Hotel home

ヘルシンキで泊まった
マンションの一室を借りるHotelhome
暮らすように旅ができます
海外に行って人々の生活空間を体験することは
とても刺激的で
日頃の自分の生活空間を考えることになります
間取りは
玄関を入ってホールを抜けると
この家のメインのLD空間
南側の窓の向こうは
椅子に座ってくつろげるほどのテラス
ソファーでくつろいだり
テーブルにて食事もできます

玄関ホール左手は
シャワー・便器・手洗い・洗濯機のスペース
ビシャビシャになっても
床暖房他で
すぐに乾燥します

玄関ホール右手はキッチン
冷蔵庫・電子レンジから食器まで用意されています
市場で食材を買って料理することが可能です
簡単にここで食事もできます

LD空間の北側は
収納が設けられた寝室です
うれしくなって
鞄の中の少ない衣装を
クローゼットに入れてみました

2016年の旅ですが
今となっては
ネットで予約して
誰にも会わないで
メールで送られてくるコードだけで
旅先の土地でhomeを手に入れる
アフターコロナにも良いホテルかもしれません
2022/01/25